コヨツバゴケ
Tetrodontium brownianu
m (Dicks.) Schwaegr. var. repandum (Funck) Limpr.

ヨツバゴケ目、、ヨツバゴケ科、コヨツバゴケ属(日本産1種)
Tetro(4つの)、dontium(歯):さく歯が4枚の意味。
コヨツバ:小四ツ歯の意味。
 ブナ帯上部(あるいは、もう少し上かも)の中の渓谷で、常にやや湿る火山岩の、壁面や窪みの天井を横からすかしてみると、数ミリの高さの胞子体がまばらにつきでているのが見える。

2004/08/23 北海道、斜里岳
 この写真は上下逆ではない。岩の窪みの入り口付近天井に生育。雪や氷が付着しにくい場所がいいようだ。蒜山の近くでは、烏ヶ山(鳥取県)の登り口近くの沢にある。こっちは大きな転石(赤茶っぽい火山岩で、斜里岳と同じ)の壁面に生育。
 黒っぽい胞子体は古いものだが、実体で検鏡したら、4枚のさく歯がはっきりと認められた。
 黄色っぽいものが新しい胞子体。その先端には、「帽」が付着し、帽の下半部は、いくつかの裂片に分かれているのが写真でもわかる。
 実体で検鏡すると、葉(緑色へら状)、雌花(苞葉が茶色の小さなつぼみ状)が認められた。糸状の無性芽があるはずだが、よくわからなかった。また雄花か造精器がどこかにあるはずだが、まだ探していない。